サブスク音楽配信を音質で比較!超厳選3社と音質の基礎知識

疑問に思う男性
サブスク音楽配信サービスの音質はCDとかに比べてどう?高音質なのはどれ?

月額1000円ほどで6000万曲が聴き放題になる「サブスク音楽配信」ですが、音質が悪くないか気になりませんか?

サブスク音楽配信の音質は、320kbps(MP3)か、256kbps(AAC)で非可逆圧縮されているため、CDより数値上は低音質です。しかし中にはCD同等の音質や、それを上回るハイレゾ音質のサブスクもあります。

この記事では「ちょっと何を言っているのか分からない」と感じたあなたでも分かるように、サブスク音楽配信の音質について解説しています。

音楽サブスクを音質で比較もしているので参考にしてください。

1:サブスク音楽配信の音質を知るための3大基礎知識

サブスク音楽配信の音質についてしっかり知るため、最低限これだけは知っておいて欲しいという3つの知識があります。

  • ストリーミング再生とは?
  • 圧縮形式とは?
  • ビットレートとは?

この章では、正しく音質を理解するための3大知識を解説します。

もし記事冒頭の文章がスラスラ理解できたのならば、この章は読み飛ばしても問題ありません

1-1:ストリーミング再生とは?

サブスク音楽配信では、音楽をストリーミング再生します。

ストリーミング再生とは、インターネット上のファイルをダウンロードしながら同時に再生することです。もちろん通信が発生してギガを消費します。

身近なところでいうと、YouTubeの動画もストリーミング再生ですね。

ストリーミング再生では、ファイルサイズが大きすぎるとスムーズに再生されません。再生の途中で止まってしまうのは、みなさんもYouTubeなどで経験したことがあるでしょう。

これは音楽でも同様で、CD音源はサイズが大きすぎてそのままストリーミング再生できません。そのためファイルを「圧縮」してサイズを小さくします。「圧縮」でファイルサイズを小さくすれば音質も劣化してしまうのです。

  • ネット上からダウンロードしながら再生
  • ファイルを圧縮しなければならない
  • 圧縮したら音質が劣化する

1-2:圧縮形式とは?

サブスク音楽配信では、音源を「圧縮」してファイルサイズを小さくしているのでした。ここで2つ目の重要なポイント「圧縮形式」について解説します。

音楽を聴くなら「MP3」は聞いたことがあるのではありませんか?MP3も圧縮形式のひとつです。音楽サブスクで使われる圧縮形式を分類すると大きく3つあります。

  • MP3(ロッシー圧縮)
  • AAC(ロッシー圧縮)
  • FLAC(ロスレス圧縮)

MP3とAACは通常音質の音楽サブスクで、FLACは高音質の音楽サブスクで使用される圧縮形式です。

両者の違いは「圧縮したファイルを100%復元できるかどうか」です。

ロッシー圧縮(非可逆圧縮)
圧縮したファイルを元に戻すときに、完全にもとの形に戻すことができない圧縮形式。その分、めちゃくちゃサイズを小さくできる。
ロスレス圧縮(可逆圧縮)
圧縮したファイルを元に戻すとき、100%の形で元に戻せる圧縮形式。その分、ロッシー圧縮ほどサイズを小さくできない。

重要なのは、ロッシー圧縮だと音質が少し劣化しているが、ロスレス圧縮だと全く音質が劣化しないということです。

  • サブスク配信で使われる圧縮形式は3つ
  • MP3などのロッシー圧縮だと音質が劣化
  • FLACのロスレス圧縮だと劣化しない

1-3:ビットレートとは

音楽サブスクの音質を測る指標のひとつに「ビットレート(kbps)」という数値があります。ビットレートは「音楽データ1秒当たりのデータ量」のことで、同じ圧縮形式のファイルならビットレートが高い方が高音質です。

では、下記4つを比較したらどれが高音質なのでしょう?

  • 320kbpsのMP3
  • 128kbpsのMP3
  • 256kbpsのAAC
  • 192kbpsのAAC

「同じ圧縮形式のファイル」ならビットレートが高い方が高音質なので、320kbps(MP3)の方が128kbps(MP3)よりも高音質、256kbps(AAC)の方が192kbps(AAC)よりも高音質です。

疑問に思う男性
320kbps(MP3)と256kbps(AAC)はどっちが高音質なの?

圧縮形式が違うと明確にどちらが高音質だとは言えません。なぜなら、含まれているデータは音質だけとは限らないからです。もしかしたら、雑音が含まれてデータ量が増えているだけかもしれません。

【補足】MP3とAACどっちが高音質
MP3とAACでは、AACの方が新しくできた圧縮形式です。そのためAACの方が若干MP3よりも音質を劣化させずに圧縮できると言われています。

そのため320kbps(MP3)と256kbps(AAC)のように、ビットレート(1秒当たりのデータ量)はAACの方が少なくできます。ビットレートの高さが音質の高さに直結しないのは、1秒当たりのデータには音質以外のデータも含まれているからです。

例えば、無駄な雑音データがたくさん含まれていると、音質は悪くなりますが、データの量は増えてしまいます。

そのためぱっと見れば、320kbps(MP3)の方が優れているように見えますがそんなことはなく、両者の比較は難しいのです。

320kbps(MP3)と256kbps(AAC)を聴き比べできるサイトもあるので、実際に聴いてみて違いがあるか自分で判断してみてもいいかもしれません。

Apple Music

2:サブスク音楽配信の音質は3種類

サブスク音楽配信の音質は3つに分類することができます。

  • MP3形式の320kbps
  • AAC形式の256kbps
  • FLAC形式の超高音質

音質を比較するとこうなります。

FLAC > AAC ≒ MP3

AACとMP3はほぼ同等と考えて良いでしょう。FLACはロスレス圧縮のため音質の劣化が無く高音質です。

配信方法によって多少の誤差はでますが、同じ種類の音質は似通っていると思ってもらって大丈夫です。また、ビットレート(kbps)は最大表記していますが、設定によって調節したり、通信状態によって自動で小さくなったりします。

では、それぞれの音質を見ていきましょう。

2-1:MP3形式の320kbps

MP3方式の320kbpsで配信している音楽サブスクは次のとおりです。

  • Spotify
  • LINE
  • MUSIC
  • AWA

MP3は、音源のデータを約10分の1まで減らすことができる圧縮形式です。音質もあまり劣化させることなく圧縮できるため、昔から「MP3プレイヤー」などと身近に耳にしてきました。

2-2:AAC形式の256kbps

AAC形式の256kbpsで配信している音楽サブスクは次のとおりです。

  • Apple Music
  • Amazon Music

AACはMP3の後継として作られた圧縮形式で、音源を約10分の1に圧縮できます。MP3よりも音質よく圧縮できるといわれますが、人間の耳で聞き分けられるかは微妙なところです。

身近なところでは、YouTubeの音声やiTunesのダウンロード配信がAAC形式です。ちなみにYouTubeは最高でも192kbpsまでしか対応していないので、それ以上の音質ではあると言えます。

2-3:FLAC形式のCD音質

FLAC形式のロスレスオーディオで配信しているサブスクは次の通りです。

  • Amazo Music HD
  • mora qualitas
  • deezer hifi

音源データから音質を全く劣化させずに、CDと同じ音質やハイレゾ音質で配信できるのがFLAC形式の特徴です。

MP3やAACのように音質が劣化していないためビットレート表記されることはありませんが、ビットレートで換算すると2倍~10倍の差があります。

音質にこだわる人ならぜひ選びたい音質です。

Apple Music

3:音楽サブスクを音質とコスパで比較!おすすめ3選

音楽のサブスク10種から、音質と料金コスパを重視して3つ厳選して紹介します。

  • Amazon Music HD
  • deezer hifi
  • Apple Music

ハイレゾ音質で配信しているサービスは料金が高くなりがちです。音質だけでなくコスパも鑑みて比較するのがベストな選択ができるはずです。

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3-1:Amazon Music HD

amazon music hd

少し高くても音質にこだわりたいという人は「Amazon Music HD」がおすすめです。FLACのロスレス圧縮でCD音質で6500万曲以上、ハイレゾ音質で100万曲以上が聴き放題になります。

圧縮形式:FLAC

最高音質:24bit/192kHz(ハイレゾ)

月額料金:1,980円

国内ではmora qualitasというハイレゾサブスクもありますが、曲数の多さでも料金の安さでもAmazon Musicの方がおすすめです。30日は完全に無料で体験できるので、聴いて試してみるといいでしょう。

3-2:deezer hifi

deezer hifi

deezer hifiはハイレゾ音質には対応していませんが、FLACのロスレス圧縮を使ったCD音質でのみ配信しているサブスクです。ハイレゾほど高音質でなくてもいいから、もう少し料金が安いほうがいい人におすすめです。

圧縮形式:FLAC

最高音質:16bit/44.1kHz(CD規格)

月額料金:1,470円

ただ、あまり日本でdeezerが普及していないのと、配信曲数が3600万曲とほかのサービスより少ない点には注意しましょう。deezer hifiも30日の無料体験ができるので、実際に視聴してみることをおすすめします。

3-3:Apple Music

 

超高音質のサブスク以外で選ぶとApple Musicがおすすめです。Appleは音質にこだわりがあり、Apple Digital Masterというストリーミング専用の音源を使ってストリーミング配信しています。

個人的にはApple Digital Masterに対応した楽曲なら、SpotifyやLINE MUSICなどの通常音質サブスクの中では高音質だと感じます。

圧縮形式:AAC

最高音質:256kbps

月額料金:980円

ただしApple Digital Masterは全ての曲に対応しているわけではないので注意しましょう。対応曲の区別方法は下記の記事で紹介しています。

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まとめ

サブスク音楽配信の音質について解説しました。よくある320kbps(MP3)と256kbps(AAC)だと、ビットレートの高いMP3の方が高音質という間違いはもう大丈夫ですね?

Apple Music