Apple Musicは着信音に設定不可【変換ソフトはおすすめしません】

喜ぶ男性
Apple Musicの曲を着信音に設定したい。

残念ですが、Apple Musicで聴き放題の曲をスマホの着信音に設定することはできません

この記事では、着信音に設定できない理由や、着信音の購入場所、変換ソフトの違法性について解説しています。

1:Apple Musicの楽曲は着信音に設定できない

Apple Musicの曲は着信音に設定できません

これはデジタル著作権(DRM)が関係しています。Apple Musicで提供されているサービスは6000万曲近い楽曲への「アクセス権」だと考えてください。

つまりApple Musicの曲は再生用途以外に使えないのです。

ただし、Apple Musicの曲は目覚ましのアラーム音には設定できます。

私は法律の専門家ではないので、アラーム音と着信音の著作権的違いを説明できませんが、おそらく着信音は家の外で使用されることを前提としており、私的使用の外にあるという考えなのではないでしょうか。

ひらめく男性
着信音にできないのは残念だけど、アラームには使ってみよっと。
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Apple Support

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2:Apple Musicの曲を変換して着信音に設定するのに問題はないのか

Apple Musicの楽曲にはデジタル著作権(DRM)が設定されているため着信音に設定できない。

しかし、インターネット上を広く見てみると「Apple Musicの曲をMP3に変換」や「DRMを解除」にすれば着信音に設定できる。このような記事が蔓延している

これは音楽サブスク変換ソフトを販売している会社(社名が明記されていないので企業かどうかも不明)が書いている記事であり、同サイト内で変換ソフトを有料で販売している。

この章では、Apple Music変換アプリについて筆者の考えを述べていこう。

※筆者は法律の専門家ではありませんので一個人の意見として受け取って下さい

2-1:変換ソフトとは

まずは前提知識を共有するために、変換ソフトがどういうものかをお話ししよう。

変換ソフトは、Apple Music等の定額音楽ストリーミングの配信楽曲を自分の端末にダウンロードし、自由に使えるようにするソフトだ。

変換ソフトは名目上「DRMを解除できる」と謳っているが、実際はDRMを解除しているのではなく、DRMを回避しているようだ。

というのも、Apple Musicで再生する曲を「録音」しながら、別のファイルを作成、その録音ファイルをダウンロードできるということらしい。

Apple MusicやSpotifyでも通常機能として音楽をダウンロードできるが、これはあくまでDRMがかかった状態。いわば「使い方が制限されている形」でのダウンロードなのだ。

そのため、Apple Musicからアプリ内でダウンロードした曲をCDに焼いたり、着信音に設定したりはできず、同サービスを解約した場合には、曲へのアクセス権はなくなってしまう。

2-2:音楽サブスク変換ソフトは法的に問題ないのか

まず私の結論から申し上げると、“ 私的使用の範囲 ”で変換ソフトを利用した側には刑事上の責任を負うことはないと考える。ただし民事で訴訟された場合はこの限りではないだろう。

つまり完全にブラックではないが、限りなくグレーと言えるはずだ。

著作物の私的使用は、“例外的に”著作権法でも認められている(著作権法第30条第1項柱書)。つまり、「他人に販売」したり「インターネット上にアップ」しなければ、明確な違法となる可能性は低いのではないだろうか。

ただし、変換ソフトを販売している側には刑事的責任がつきまとうだろう。著作権法では「技術的保護手段を回避する制作物を民衆に譲渡や貸与し場合の罰則」が定められている(著作権法第120条の2)。

変換ソフトが著作権保護を回避する制作物であることは、その機能を見れば明らかであろう。変換ソフトを販売しているのは、おそらく日本ではなく海外の企業のため少々話は面倒になるかもしれない。

2-3:変換ソフトは使うべきものではない

表題の通り、私はApple Musicの楽曲のDRMを回避する変換ソフトは使うべきではないと考える。

こう考える理由は4つだ。

変換ソフトを使うべきでない4つの理由
  • 各サービスの利用規約には違反するだろうから
  • 法律的にもグレーだといえる側面があるから
  • 音楽業界の今後に悪影響でしかないから
  • 倫理的に胸をはって公言できるものではないから

音楽業界は長い間「違法ダウンロード」という課題を抱えてきた。SpotifyやApple Musicなどの音楽サブスクは、この問題を低減させることができる新しい音楽業界の在り方だ。

ストリーミング楽曲のDRM回避は、違法ダウンロードの次に音楽業界の問題として提起されていくかもしれない。

まとめ

Apple Musicを着信音にはできない。有料の(違法?)変換ソフトを使えば、私的使用の範囲で着信音として使えるが、胸を張っておすすめできる代物ではない。